契約書は、事業活動における各種取引において、平常時の取引内容を明確にするためだけに存在するわけではありません。取引上の法的トラブル、つまり、契約条項に違反する事態が生じた場合こそ、契約書が最も重要な働きをすることになります。そこで、あらゆる法的トラブル、取引上のリスクを想定し、それらを未然に防ぎ、適切に処理できるように合意内容を書面上明確にしておくことが極めて重要になります。
このような契約書の作成においては、将来起こりうるリスクを最小限に抑えることが重要となり、条項の一言一句にまで、注意を払う必要があります。
当事務所では、取引基本契約、代理店契約、フランチャイズ契約、賃貸借契約、業務委託契約、雇用契約、秘密保持契約等あらゆる取引の契約書を作成するだけでなく、契約締結前の交渉にも関与し、予防法務の支援をさせていただきます。
経済活動を行って利益を挙げるためには、多数の取引先と取引を行うだけでなく、実際に売掛金等の債権を回収することが重要となりますが、未収金の発生を完全に防ぐことは困難です。
また、債権回収を行うとしても、債権額、要する時間、コスト、相手方との関係性、相手方の経済状況等により、仮差押えをするか否か、交渉を続けるか、訴訟提起するか、支払督促をするか等、様々な方法の中から適切な方法を選択する必要があります。
さらに、仮に裁判で勝訴したとしても、実際に支払ってもらえる保証はないため、事前に相手方の財産を法的手続により確保(保全)しておくことも重要になります。
当事務所では、様々な事情を考慮し、現実的かつ合理的な回収方法をご提案いたします。企業の債権回収案件を多数手掛けておりますので、お気軽にご相談ください。
現在、法律及び判例法理において、労働者の権利が厚く保障される傾向にあります。そのため、労働者から残業代請求、セクハラ、パワハラによる損害賠償請求、解雇無効確認等の請求が増加しています。また、労働者が社外労働組合に加入し、団体交渉を求められることもあります。
そこで、事業主としては、労働者の解雇や懲戒処分、賃金等の労働条件の変更を行う場合に、問題がないかを十分に検討する必要があります。また、労働者がうつ病等に罹患した場合の事業主としての対応も、非常に重要な問題となっております。
当事務所では、発生した紛争への対応だけでなく、事業主様の方針実現のための労務管理の方法を提案させていただきます。
不動産賃貸においては、賃借人との対応が頻繁に問題となります。例えば、賃料の滞納が続く場合には、賃料の回収、契約の解除及び明渡しを求める必要がありますが、任意に退去されない場合や家財道具を置いたまま行方不明になる場合もあります。このような場合でも、勝手に鍵を変えたり、荷物を処分したりしてしまうと、後から損害賠償を請求される可能性もあります。また、賃料の増額や、立ち退きを請求する場合には、改訂額や立退料の適正額が問題となってきます。当事務所では、それらの諸問題につき、適切かつ迅速な対応をなすとともに、適正額算出にあたっては、不動産鑑定士とも連携してアドバイスをさせていただきます。
不動産売買においては、どの物件を、どのような条件で売買するのかを精査し、後から紛争が生じないよう、的確な契約書を作成することが重要となります。例えば、建築基準法上、自己の要望する建物を建てることができる土地であるか、土壌汚染の問題がないか、地中障害物がないか等に注意する必要があります。そして、土壌汚染や地中障害物があると疑われる場合には、後日判明した場合の対応を見据えた契約書を作成することが重要となります。当事務所では、様々な点から検討し、売買契約の成立をサポートいたします。
工務店の方の場合、工事の途中に、注文主から設計変更や追加工事を求められる場合があります。この場合、その設計変更や追加工事が当初の契約内容に含まれているのかをめぐり、注文主とトラブルになる場合があります。また、下請業者が倒産した場合の対応も問題となります。
また、設計事務所において、設計・管理を行う場合には、設計と異なっている、手抜き工事があった等といった場合に責任を問われることがあります。
このような各種建築紛争における解決には、専門知識が必要となります。当事務所では、これまで建築紛争に多く携わっており、また、建築士とも協力しておりますので、ぜひご相談ください。
医療に関する事故やトラブルを完全に防ぐことは困難であり、万が一そのような事態が発生した場合の初動体制の構築など、日頃からシミュレーションをしておくことが大切です。また、事前のインフォームド・コンセントも重要ですが、医療事故・トラブルが起こった場合に患者側へどのような説明をするかという点も重要です。 そして、患者側から訴訟が提起された場合には、裁判所が考える医療水準と医療現場が考える医療水準とが、必ずしも一致しないということを理解したうえで訴訟を進めることが不可欠となります。
当事務所では、医療に関するトラブルについて、事前事後の対応、証拠保全を受けたり訴訟を提起された場合への対応等、あらゆる場面において迅速かつ適切な対処ができるようサポートいたします。
教育現場では、不登校やいじめ問題、保護者からの各種要望など、慎重な対応を求められる場面が多々あります。そのような場合には、迅速かつ適切に対応しなければ問題を悪化させることにもなりかねません。
また、授業やクラブ活動で学校事故が発生した場合には、教員の監督、指導に問題はなかったか、遊具に欠陥はなかったか等、法的観点から事実の調査を行い、責任の有無を判断しなければならず、弁護士でなければ困難な対応を強いられることになります。
当事務所では、給食費や学費の滞納といった債権回収から、不登校児童や非行児童に対する懲戒処分の可否、さらには、学校事故が生じた場合の保護者や教職員への対応など、ご相談いただきましたら、速やかに事実の調査方法や今後の対応をアドバイスし、依頼者の方の学校経営をサポートいたします。
古くからある宗教法人については、隣家との境界問題、土地の賃貸借関係の紛争など、一般的な法律問題が発生しやすいということのほか、住職と檀家や信徒との関係や、代表者の地位をめぐっての争いなど特殊な事案も多く、これらの場合は宗教法人法をふまえて適切に解決する必要があります。
当事務所は、宗教法人に関連する紛争解決も数多く手掛けており、宗教法人法にも通じておりますので、この種の事案についても安心してご相談いただけます。
インタ-ネットの普及、コンピュ-タシステムの進化により、ITは、日々の発展が著しく、それに伴い発生する法律問題も複雑かつ多様化しており、必要となる知識も非常に専門的なものとなります。当事務所では、近年増加しているシステム開発をめぐるトラブル等のIT訴訟についても対応しております。
また、IT企業にとって著作権、特許権、商標権等に関するライセンス契約は事業活動の根幹をなすものであり、契約書の吟味をおろそかにして事業継続は成り立ちません。
当事務所では、個々のライセンス契約ごとにその目的に合わせた契約条項を作成し、権利者の保護を図っています。著作権、特許権、商標権等に関する契約書を作成される際には、一度リーガルチェックを受けられることをお勧めします。
国内企業の多くを占める中小企業においては、近年、経営者の高齢化により事業の円滑な承継に関するニーズが高まっています。
このような中、何ら対策をせず放置していると、相続の際に紛争が生じる、事業承継を行いたいが後継者が育っていない等の事態に陥り、最悪の場合、廃業せざるを得なくなってしまいます。このような事態に陥らないためには計画的な取り組みが大切です。当事務所は、経験豊富な税理士とも協力し、税務面も含めて円滑な事業承継が実現できるようサポートいたします。
また、同様に企業を取り巻く環境は急速に変化しており、効率よく利益を生み出すには、不採算部門の清算、企業の戦略に適合しない関連企業の売却、注力したい分野を取り扱う企業との合併や買収等を行うことにより、社会のニーズに迅速かつ的確に対応する必要があります。当事務所では、依頼者の方から丁寧に事業内容やご意向を伺い、依頼者の方にとって最適な手法を選択し、事業再編をサポートいたします。
経営努力を続けてきたものの現状のままでは経済活動を継続することが困難となる場合もあります。このような場合、一部債務を免除してもらえれば事業継続が十分に可能と判断される場合には、サービサーなどからの債権買取等による任意整理や民事再生、会社更生といった再建型の法的倒産手続の選択が考えられます。
また、再建型の倒産手続においては、手続中の運転資金の確保や債務免除を受けた際の免除益対策なども極めて重要な事項でありますが、当事務所では、経験豊富な税理士とも協力し、こういった税務問題等についても対応します。
また、やむを得ず廃業(破産)するといった場合でも、適切に清算を実施するための債権者・従業員への対応、波及効果を最小限にとどめるための対策など専門的な知見に基づく迅速かつ適切な対応が非常に重要となってまいります。
当事務所では、事案に応じて複数の弁護士で事案処理に当たり、場合によっては会社に常駐するなどして、このような日々即断が迫られる事項についても適切なアドバイスをいたします。
早期にご相談頂くことは、取りうる選択肢を広げ最悪の事態を避けることも可能となりますので、問題発生時点でいち早く相談されることをお勧めいたします。